キャリア入社社員インタビュー

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奥村 美南(おくむら みなみ)

2025年サンリオへキャリア入社。IPマネジメント一部二課所属。大学卒業後、大手広告代理店に入社。約3年間営業として勤務の後、IP専門組織へ異動し、製作委員会メンバーとして映画作品の宣伝プロモーション等に従事。サンリオ入社後はキャラクターをプロデュースする立場で、シナモロールの海外市場における中長期戦略を担う。

キャラクターの「戦略を立てる側」への転職

―サンリオ入社までのキャリアを教えてください。

新卒入社した広告代理店では、最初の3年は営業として勤務し、メディア選定からクリエイティブ提案までを一貫して担当し、コミュニケーション設計の基礎を身につけました。その後、社内のIP専門組織へ異動し、製作委員会のメンバーとして作品プロモーションの推進や、アニメの視聴率向上施策に取り組みました。

製作委員会における広告代理店の役割は、あくまで作品を盛り上げることです。作品の方向性やキャラクターの見せ方などは権利元が決めるため、経験を重ねるほどに「もっとキャラクターの本質に近い領域で仕事がしたい」と思うようになりました。さらに、「権利元として戦略立案に関わりたい」という志向も明確になり、約6年半の在籍を経て2025年にサンリオへ入社しました。

―サンリオを選んだ決め手は何でしたか?

転職活動では、複数のIPホルダーや外資系企業も検討しました。その中で強く感じたのは、日本に本社を置き、日本発のキャラクターをグローバルに発信し続けている企業は多くないということです。

外資系企業は海外展開の規模が大きい一方で、戦略の起点は本国にあります。日本生まれのキャラクターを世界へ届ける当事者として関われる環境に身を置きたいと考えたとき、サンリオが最も自然な選択肢だと感じました。

―現在の仕事内容、担当領域を教えてください。

現在はシナモロールの海外市場における中長期戦略を担っています。3年、5年といったスパンでキャラクターの魅力や価値をどう定義するかを設計し、どのターゲットに何を届けるかを描くのがミッションです。入社直後に組織がグローバル担当と国内担当に分かれ、私はグローバル担当に配属されました。

業務は北米や中国など各市場での認知度やポテンシャルを把握することから始まります。データ分析を専門で行う部署と連携し、定量・定性の両面で現状を整理したうえで、仮説を立てて、企画に落とし込みます。

実行フェーズでは、社内の多様なチームと連携します。YouTubeアニメは映像事業部やデザイナーと、リアルイベントはLBELocation Based Entertainment)事業のチームと協力しながら進めます。私は企画の起点をつくり、関係者と伴走して形にしていく役割です。現在は、2027年に迎えるシナモロール25周年のグローバル施策にも取り組んでいます。

前例のない挑戦をグローバルで形にする ― シナモロール海外展開の1年

―グローバル担当として、入社後まず着手した取り組みは何でしたか?

入社後、シナモロールの海外市場における中長期戦略を担ううえで、まず着手したのがアメリカ向けのコミュニケーション基盤づくりでした。当時は前例がほとんどなく、アメリカでどのように受け入れられるかも見えない状態からのスタートでした。

そこで現地法人であるSanrio Inc.と連携し、情報発信の起点として、シナモロール単独のSNSアカウントを立ち上げることを検討しました。単独キャラクターのSNSアカウント開設自体があまり例のない試みで、何をどの順番で進めれば合意が得られるのかも定まらず、手探りで進めました。

転機になったのは、現地代理店と毎週の定例会議を重ねるなかで、現地調査の結果を継続的に共有してもらったことです。アメリカで好まれるクリエイティブの傾向と、本社デザイナーが譲れないシナモロールのアイデンティティの間にあるギャップを可視化できたことで、現地に最適なクリエイティブを本社側で製作するという道筋が見えました。

その後は約半年をかけて、Sanrio Inc.側と「単独アカウントを開設する意義」を数字とロジックで議論し、合意形成を積み上げました。最初の投稿のキービジュアルでは、現地で好まれる表現も取り入れつつ、「ふわふわ感」や「友達との仲の良さ」といったシナモロールの核となる部分は崩さず、両立できる着地点を探りました。

20263月に「シナモロール グローバルInstagram」を開設すると、数日でフォロワーが2万人を突破しました。また、シナモロールのお友だちである“モカ”が現地で人気が高まっていたため、単独キャラクターとしてモカの商標を整備し、「ラブリーモカ」という名称提案が採用されました。アメリカ出張に行った際に、「ラブリーモカ」表記のTシャツが現地店舗で販売されているのを目にし、キャラクター戦略が流通にまでつながったことを実感しました。

―手探りから成果までのプロセスを振り返って、この経験でどんな学びがありましたか?

最も大きな学びは、IPホルダーの本社にいるからこそ、キャラクターの「譲れないもの」と「変えるべきもの」の境界線を、自分たちで引けるということでした。前職では、権利元が決めた方針に沿って施策を組み立てるだけでしたが、サンリオでは、「伝えたいキャラクターのメッセージや世界観は必ず守る。一方で、表現手法は現地に合わせて柔軟に変える」といった判断を、自分たちの責任で下せます。

グローバルInstagramの立ち上げは、まさにその判断力を問われた1年間でした。そこで得た学びは、現在進めている25周年施策のコンセプト設計にも活きています。

多様な関係者をつなぐ力で、グローバルプロジェクトを前に進める

―前職の広告代理店での経験は、現在の業務にどのように活きていますか?

広告代理店の営業時代に身につけたのは、「異なる立場の関係者の間に立って合意形成する力」です。前職では、クライアント、クリエイティブチーム、メディア担当の三者の意見を調整し、施策をまとめることが日常の業務でした。サンリオでも、本社デザイナー、米国現地法人、現地代理店の間に立ち、方向性をそろえながら進めています。立場は変わりましたが、求められる力の本質は同じだと感じています。
また、前職の映画製作委員会の経験を通じて、パートナー企業がどのような情報を求めているか、どんな資料があれば社内稟議を通しやすいかが分かるようになりました。相手側の事情を想像しながらスムーズな連携ができることも、前職の経験があればこそと感じています。

―海外チームと連携して仕事を進める際、心がけているスタンスはありますか?

大切にしているのは、「本社として、このキャラクターをこうしたい」という明確な意志を持つことです。判断を下す場面では、英語力や専門知識以上に、目的を自分の言葉で語れるかどうかが問われます。ゴールが明確であれば、現地チームも「何をサポートすればいいか」を理解しやすくなり、議論が前に進みます。

同時に、自分が知らない領域については素直に周りに頼ることも欠かせません。アメリカの消費者の嗜好は現地のプロフェッショナルのほうが詳しいため、調査結果を毎週の会議で共有してもらい、企画に反映させています。私は、意志の強さと傾聴力の両方を持ち続けることが、グローバルで仕事を動かす基本だと考えています。

実現したい未来から逆算して届ける ― キャラクタープロデュースの醍醐味

―今後、どのような挑戦をしていきたいですか?

直近では、2027年に迎えるシナモロールの25周年を、グローバル規模の大きなモーメントに育てたいと考えています。誕生日にあたる20273月に加え、その前に今夏に向けた展開も視野に入れています。
イベントのコンセプトやクリエイティブの方向性は本社からリードし、会場選定や現地運営などの実行フェーズは信頼できる現地チームに委ねる方針です。そのうえで、各市場に展開できる汎用性の高いクリエイティブ素材や企画フォーマットを積み上げていきます。

より長期的には、アニメーション、イベント、ゲームなど多様なアプローチをゼロから組み立て、各市場でシナモロールの認知と人気を着実に引き上げたいと考えています。3年後、5年後の未来から逆算して根幹の方向性を決められることが、キャラクタープロデュースの醍醐味です。その責任の重さを感じつつ、それに見合う挑戦があると感じています。

―サンリオに入社を希望する方たちへ伝えたいことは何ですか?

入社前の段階でキャラクターに詳しくなくても、まったく問題ありません。私自身、入社時点ではシナモロールについて深い知識があったわけではありませんでした。実際に入社すると、先輩たちが長年かけて築いてきた知識の豊富さに驚かされます。学びながら新しい挑戦に踏み出せる環境が整っていると感じています。

また、私がサンリオに対して抱いていた「歴史ある日本企業」というイメージは、良い意味で覆されました。役員から現場までがワンチームでグローバル展開を進めており、キャリア入社のメンバーも多いため、フラットに意見を言い合える空気があります。

大切なのは、担当するキャラクターに誇りと愛情を持ち、その魅力をどうすれば最大限に引き出せるかを考え抜く姿勢です。本社から世界に向けて戦略を動かしたいという志を持つ方と一緒に、日本発キャラクターのグローバルな未来をつくっていけたら嬉しいです。

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