変革期の当事者として経験を積める環境
サンリオへ入社するまでのキャリアを教えてください。
前職では採用支援サービスを提供する企業にて、新規・既存を問わず幅広い顧客を営業として担当しました。大切にしていたのは、単なる採用課題の解決だけに留まらず、企業の採用課題から潜在的課題を抽出し、顧客に寄り添い、課題解決まで伴走する姿勢です。この「課題の本質からソリューションを組み立てる手法」は、商材がIPに変わった今も、私の営業スタイルの礎となっています。
一方で、前職との最も大きな違いは、意思決定の時間軸です。前職では短期的な採用成果が重視されましたが、サンリオではキャラクターの魅力を年単位で守り育てる長期的価値が最優先されます。
サンリオを転職先として選んだ決め手は何でしたか?
採用面接で「物を売る営業ではなく、顧客課題に向き合うソリューション提案ができる人材を求めている」と聞き、これまで培ってきた顧客の事業課題に踏み込む力を存分に活かせる領域だと感じたことです。
また、私自身がもともとサンリオ好きだったことも一つの動機です。サンリオのキャラクターには楽しさを届けるだけでなく、悲しいときやつらいときにそっと寄り添える強さがある。その価値をビジネスを通じてより多くの人に届けたいという想いが、入社の決断を後押ししました。さらに、会社として長い歴史を持ちながら「第二の創業」という変革期にあり、多角的な事業展開を加速させている。この変革期の経験を積める環境は、自分自身の成長にとって最良の場所だと感じました。
現在の仕事内容、担当領域を教えてください。
現在はアパレル領域を主軸に、他社ブランドとのコラボレーションを推進しています。キャラクターIPをパートナー企業の商品やキャンペーンに活用いただくライセンス営業に加え、現在はプロジェクトリーダーとして、サンリオが監修し、パートナー企業であるアパレルブランドが企画・店舗運営する新たなライセンスビジネスの立ち上げを主導しています。
このプロジェクトは、IPの提供に留まらず、最適なキャラクターの選定、商品やデザインの企画会議から、店舗内装、広告配信の内容検討など、版権元として最初から最後までの監修、そして運営の仕組み作りに至るまで、パートナー企業とゼロベースで設計を練り上げます。目指すのは既存のサンリオショップの再現ではなく、コラボレーションによってのみ成立する独自の体験設計です。パートナー企業の世界観をキャラクターが描きに行く姿勢を突き詰め、「これまでとは違うかわいい」を形にしています。
前例のない新規プロジェクトへの挑戦
新しい取り組みとなる店舗ビジネスで、最大のハードルは何でしたか?
最大のハードルは、社内に参照すべき前例が存在しなかったことです。従来のライセンスビジネスには確立された型がありますが、今回は店舗作りから運営まで未知の挑戦でした。サンリオが守り続けてきた運用ルールと、パートナー企業が追求する世界観。この二つの要素を整合させ、新しいお店のあり方をゼロから構築する必要がありました。また、アウトプットの差別化も大きな課題でした。直営店や既存のライセンス商品と同じ見え方では、協業する意味がありません。パートナー企業との化学反応によって生まれる表現を追求する一方で、通常のライセンス業務と並行して、限られたリソースの中で、判断のスピードと精度を極限まで高め続けなければならない環境も、大きな試練でした。
そのハードルを、どのように超えたのですか?
すべての起点は、パートナー企業の理想を『とことん聞く 』ことにあります。ご要望をそのまま形にできない局面も少なくありませんが、その場合でも必ず「この形であれば、サンリオとして最高の状態で理想を実現できる」という代替案を添え、対話を重ねます。そうすることで、双方の世界観が共鳴する着地点を粘り強く見出していきます。上長であるマネージャーも既存のルールを盾にして止めるのではなく、実現に向けて背中を押してくれます。こうした文化があるからこそ、前例のないプロジェクトを形にできたのだと感じています。
ファンの喜びとパートナー企業の成果が重なる瞬間に立ち会えること
パートナー企業からの信頼を得るために、他に意識して取り組んでいることはありますか?
トレンドの変化が速いアパレル業界では、スピード感を意識し、展示会などの節目を逃さず案件を推進しています。こうした即応力が、パートナー企業からの信頼を支える鍵となっています。現在担当している案件の約8割は既存パートナー企業からの継続・発展案件です。単発の利益を追うのではなく、一社一社との関係を深めながら、アウトプットの質を高め続ける姿勢こそが、私の営業スタイルです。
この姿勢が成果として結実した例が、あるアパレルブランドとのコラボレーションでした。 発売当日は開店前に100人以上の行列ができ、お祝いに駆けつけたハローキティを前に、お客様の笑顔があふれていました。その光景は今も鮮明に残っています。ファンの喜びとパートナー企業の成果が重なる瞬間に立ち会えること。それこそが、この仕事の最大の醍醐味だと感じています。
パートナー企業との協業で、何を判断軸にしていますか?
最も重視しているのは、パートナー企業のブランドらしさとキャラクターらしさを高度に両立させることです。サンリオへの注目度が高いからこそ、時にはキャラクターの世界観を守るために、意図の合わない提案を丁寧にお断りする勇気も必要になります。
また、主観的な「かわいい」を、納得感のある「ビジネス言語」へと翻訳する工夫も欠かせません。足繁く展示会へ通って業界のトレンドを吸収し、定量的な市場データと掛け合わせます。単に「かわいいから売れる」と伝えるのではなく、「この市場ポテンシャルに対して、ブランドのこの文脈でサンリオのキャラクターの魅力を加えれば、これだけの成果が見込める」と、根拠を持って提示するのです。感覚を数値とロジックへ変換するプロセスこそが、パートナー企業の信頼を勝ち取り、8割という高いリピート率を支える鍵となっています。
再現性のあるビジネスモデルを構築し、変革期の成長を支える基盤を作る
今後、どんな領域へチャレンジしていきたいですか?
次に挑みたいのは、サンリオと同じく、世界中に笑顔を届けているアーティストがプロデュースするブランドとのコラボレーションです。その方が持つ独自のファン層をサンリオのファンへと広げることで、まったく新しい顧客基盤の開拓につなげたいと考えています。また、未開拓のカテゴリー(例えばスイムウェアなど)についても、積極的に挑戦していきたいと考えています。
以前、若年層向けブランドとのコラボで、美容成分配合のルームウェアや、従来とは異なるエッジの聞いたキャラクターデザインのアパレルの発売に携わり、SNSで大きな反響を得たことがありました。サンリオ単体では生まれにくいデザインを、ライセンスによる外部との共創を通じて実現し、新しいファン層に届けられた。この成功体験は、次なる挑戦への大きな自信となっています。
さらに、現在取り組んでいるアパレル発の新たな店舗ビジネスを、一つの仕組みとして確立したいと考えています。大手としてのスケールを持ちながらも、こうした0から1の構築を許容する文化があることこそ、サンリオの強みだといえます。キャラクター人気の波に左右されにくい、安定収益の柱を作ること。そして再現性のある事業モデルを構築し、会社全体の成長を支える基盤を作ること。 それこそが、変革期の当事者として、私がサンリオの「第二の創業」に貢献できる最大の形だと考えています。
サンリオに入社を検討している方へ伝えたいことは何ですか?
この仕事に最も必要なのは、社内外の関係者を巻き込みながら、自ら情報を取りに行く行動力です。加えて、現場で得た気づきを具体的な提案へと落とし込む力も重要だと感じています。
また、多様な業界のパートナー企業と向き合うからこそ、「この企業はどのように利益を生み出し、成長しているのか」というビジネスモデルそのものへの好奇心が大きな武器になります。
サンリオ社内にはデザイン、マーケティング、法務など、各分野のプロフェッショナルが揃っており、膨大なナレッジが蓄積されています。業界経験の有無にかかわらず、プロの知見を臆せず学び、それをパートナー企業への提案に還元できる方であれば、必ず活躍できる環境です。パートナーと長く信頼を積み重ねながら、サンリオならではの新しい体験価値を一緒に作っていける方と、これからのサンリオのビジネスを広げていけたらと思います。