Recruit先輩社員インタビュー

本直 孝之(もとなお たかゆき)

2025年サンリオへキャリア入社。営業本部 EC営業部 EC三課所属。新卒で出版取次会社に入社し、システムインフラ運用・保守のほか、オンライン書店のECシステム構築・運用に従事 。現在はアクセス集中対策と不正アクセス対策を軸に、EC基盤の安定運用を推進。

本直 孝之(もとなお たかゆき)

お客様に「システム」を意識させない。シームレスな購入体験を裏側で支える

サンリオ入社までのキャリアを教えてください。

前職では出版取次の会社でオンライン書店のEC事業でシステム担当としてのキャリアを積み、技術と業務の両面から仕組みを整えてきました。
担当領域は、上流工程の設計と外部パートナーのプロジェクトマネジメントが中心でした。ただ設計書を書くことだけが仕事ではなく、物流システムの改善、Webサイトのフロント、セキュリティ対策や機能強化まで横断的に関与しておりました。部分最適ではなく全体最適を実現する姿勢が、業務を進めるうえでの土台になっています。

転職先にサンリオを選んだポイントは何でしたか?

サンリオには世界中に驚くほど熱量の高いファンがいます。商品を買う行為が、単なる「購買」ではなく「楽しさを感じてもらう、夢をお届けする」という一つの「体験」そのものになっているのです。まずはその事業特性に強く惹かれました。そして何より、そこに通底する「みんななかよく」という企業理念やビジョンに素直に共感できたことが大きいです。システムというのは目立たない存在ですが、体験の質を左右する重要な要素でもあります。自分の技術的な知見を、ファンの方の満足度に直結する形で活かしたい。その思いが決め手でした。

現在の仕事内容、担当領域を教えてください。

私はEC営業部の中で、ECシステムの運用・改善を担当しています。サンリオのオンラインショップは新商品の発売日にアクセスが極端に集中する特徴があります 。週一回のペースで新商品が出るため、ピーク負荷は定常的に起きるものです。そのため、システムの安定運用を中心として、ピーク時の負荷対策を業務の中では重視しています。
同時に、ボットなどによる不正アクセスや不正利用への対策も重要です。難しいのは、守りを固めるほど、通常のお客様の購入体験を阻害するリスクがある点です。私たちが目指しているのは、「本当に欲しい人がスムーズに買える」状態をつくることです。お客様にシステムの存在を意識させないほど滑らかな購買体験を、裏側で支えるのが私の役割だと考えています。また、国内販売が中心であっても、アクセスは海外からも発生し、想定外の使われ方も時折発生しています。そうした多種多様な要因を前提に設計・運用する必要があると日々感じています。

不正アクセスを抑止しつつお客様の購買体験を守る

入社後に直面した困難な事案は何でしたか?

入社して間もない頃、外部システムの障害に巻き込まれる形でオンラインショップへのアクセスができない状態となり、お客様に影響が出た ことがありました。状況を把握し、原因を切り分けていく作業を進める中で、「今この瞬間に困っているお客様がいる」という事実が重くのしかかりました。
サンリオのECサイトは新商品発売が高頻度で、アクセスのピークが定期的に発生します。加えてグローバル由来の想定外のトラフィックも入ります。そのため、単純なアクセス増では説明できない波形になることがあります。「アクセスが集中する瞬間」と「外部要因」が同時に起きても耐えられる設計と運用が求められます。その難しさを入社早々に痛感しました。

安定稼働を守りながら改善を進めるため、どんな工夫をしていますか?

発生した事象を「一度きりの不運」で終わらせず、設定変更や運用改善を日々積み重ね、再発防止と品質向上につなげることを徹底しています。特に難度が高いのが、不正アクセスを抑止しつつ正規ユーザーの体験を守るバランスです。セキュリティを強化しすぎるとお客さまの購入体験を阻害してしまうことがあり、逆に利便性を優先しすぎると狙われる隙が生まれてしまいます。だからこそ私は、まずセキュリティを「足元の基盤」として強化し、それを前提に、利便性の改善も継続して行うよう心がけています。この姿勢が、安定稼働とサービス向上を両立させるために最も有効だと感じています。

ECシステムの専門性を活かし、頼りにされるやりがい

これまで培ったECの専門性は、サンリオの業務でどう活きていますか?

私の強みは、物流からフロント、セキュリティまでECを横断して見てきた経験です。どこかを最適化すると、別の箇所にしわ寄せが来るのがECの難しさです。そのため負荷対策を検討するときも、画面の表示速度だけでなく、在庫連携や出荷のタイミング、運用体制まで含めて「全体としてどう成立するか」を考えます。この視点があることで、打ち手の精度が格段に上がります。
現在、ECシステムの専門性を活かして技術的な論点を言語化し、選択肢とリスクを整理して意思決定を前に進めていくことができています。サンリオのようにファンが多いIPを扱うほど、購入体験の滑らかさや防御設計の確かさが、そのままブランド体験の根幹になります。目立たない仕事ですが、事業価値に直結する手応えを感じています。

部門間の連携や調整も多い仕事だと思いますが、業務を進行するうえでどんなことを意識していますか?

社内調整では、情報化を推進するデジタル事業部門と、実際に商品を販売する物販部門の「間」に立つことが多いです。デジタル事業側は「今すぐこの機能を出したい」「体験をこう変えたい」という思い がありますが、物販側には、商品移動や作業工程、スケジュールの制約があり、熱意だけでは動かせない現実があります。両者の言い分はどちらも正しいため、衝突が起きやすい部分でもあります。
そこで意識しているのは、要望をそのまま受け取るのではなく「何を解決したいのか」を分解し、実現可能性とリスクを整理した上で、代替案や段階的なリリースなど柔軟な提案を行って合意形成を図ることです。サンリオは海外でも事業を展開しているため、国内向け施策でもグローバルな感性を前提とした判断が必要です。その複雑さも含めて、やりがいのあるポジションだと感じています。

技術者目線とファン目線を両立することでEC体験価値を向上させる

今後、ECの体験価値をどのように高めていきたいですか?

まずはセキュリティや基盤の強化を継続します。土台が強い状態を作ったうえで、新機能や新領域へ踏み込みたい。その順序は崩したくありません。
EC自体は日々進化しています。たとえばライブコマースのように、購買行動とコンテンツ体験が融合していく流れもあります。しかし、そうしたトレンドをただ追うのではなく、「サンリオとしてどう実現するか」を考え、リスクを見極めながら形にしていきたいです。技術側からお客様の満足度をさらに引き上げられる余地は大きく、挑戦しがいのあるフェーズだと捉えています。

サンリオに入社を希望する方たちへ伝えたいことは何ですか?

専門知識はもちろん重要ですが、この仕事は技術だけで完結しません。サンリオのキャラクターへの愛着や、「お客様に満足を届けることが嬉しい」と感じられるかどうかで、判断の質が大きく変わると思っています。「システム的にこうだから仕方ない」で思考を止めず、ファンの目線に立ったときに本当に妥当かどうかを問い直せる人と一緒に走りたいです。
社内には“サンリオ愛”の強いメンバーが多く、自社商品を楽しそうに購入している姿も日常的な光景です。私自身も「はなまるおばけ」の“まるまる”が好きで、そばで寄り添ってくれると困難な場面でも原点に立ち返ることができます。熱量の高いファンに支えられたIP市場 において、裏側から体験を磨き、イノベーションを起こしていきたい方にとって、サンリオは非常に刺激的でやりがいのある環境だと思います。