安藤 蒼空(あんどう そら)
2024年にサンリオへキャリア入社。デザイン本部 デジタルデザイン部 デジタルデザイン一課所属。美大のデザイン科を卒業後、広告制作会社にてグラフィックやデジタルコンテンツ制作などに従事。入社後、 デジタルデザイン部にてデジタル領域における新規事業や、ゲーム事業、デジタルコンテンツなどに関わるデザイン制作・監修業務を担当。


キャリアの延長線にあった「キャラクターを主役にするデザイン」
前職までのキャリアと、サンリオに入社して感じた前職との違いを教えてください。
私は美大でデザインを学んだ後、広告系の制作会社に新卒で入社しました。アートディレクター、デザイナーとしてポスター、フライヤーなど印刷物を中心としたデザインから、デジタルコンテンツ、WEBのデザインまで幅広く担当していました。
サンリオに入って変わったのは、デザイン設計の中心にある要素や考え方です。前職では写真やイラストなどを軸に、どう組み合わせると魅力的に見えるかを考えることが多かったです。一方サンリオでは、キャラクターを軸にどう魅力的に演出するかが、毎回問われます。
ただ、本質は同じだと思います。目的やターゲットを明確にし、コンセプトを定義した上でどうアウトプットするか、どんなビジュアルが最適かを考えるのがデザインであり、私がやってきたことの延長線上に、いまの仕事があります。
現在はどんな案件を、どんな体制で進めていますか?
「Sanrio Virtual Festival」というVR上で体験できる音楽フェスイベントの全体のアートディレクションやデザインを担当しています。入社後早いタイミングからキービジュアル制作を任せてもらい、案件に着手しました。大きなイベントのビジュアルを、入社して間もない自分が担うことへの不安はありましたが、同時に前向きに取り組むことができました。
デジタルデザイン部は、デジタル領域における新規事業やゲーム事業、デジタルコンテンツなど多くのデザイン制作・監修業務を担う部署なので、案件の進め方もさまざまです。たとえば3Dやゲーム、VRコンテンツのように大規模な開発が必要なものは、チームで作り上げていく要素が多いです。一方で、案件によっては営業担当者やプロデューサーと二人三脚で動き、制作や監修を進めることもあります。体感としては、チーム主体で進める業務と個人主体で進める業務が半々というイメージです。
入社の決め手は「知っている」より「一緒に働きたい」

サンリオに転職した理由は何ですか?
実は入社前から、仕事でサンリオの方とご一緒する機会がありました。デジタルコンテンツ制作の案件でデザインを担当していて、その中でサンリオの皆さんとミーティングを重ねていたんです。
そのときに強く印象に残ったのが、人の温かさでした。社員同士のコミュニケーションが活発で、社内の雰囲気が明るい。私が作ったデザインに対しても、まずポジティブな反応を示してくれました。もちろん仕事なので求められるものはありますが、肯定的に受け止めてくれる空気があって、「この会社で働きたい」と自然に思うようになりました。
もう一つは、私自身がもともとキャラクター業界やキャラクターデザインに興味があったことです。前職でもデザインはしていましたが、「キャラクターを中心に世界観を作る」ことは、やりたい気持ちがありながら、なかなか経験できない領域でした。そうした背景もあって、求人を見つけたときに応募しました。
入社前後で、良い意味のギャップはありましたか?
正直に言うと、私はサンリオのキャラクターを、入社前にそこまで深くは知りませんでした。案件を通して調べることはしていましたが、網羅していたわけではない。最初は「サンリオのキャラクターが大好きな人しか入れないのでは」と思っていました。
でも面接を通して感じたのは、「入社してから学んでいけばいい」というスタンスがあることでした。もちろんキャラクターへの関心は大事ですが、最初から完璧に知っていることが条件ではない。ここは私にとって大きく、安心できるギャップでした。
世界的IPの価値を受け継ぎ、IP×デジタルで「新しい姿」へ
世界で活躍するキャラクターを扱う、デジタルデザインの面白さは何でしょうか?
やりがいは、世界で活躍するキャラクターを活用してデザインができることです。サンリオのキャラクターには、長い歴史の中で培われてきた文脈や表現、世界観があります。だから、ただ新しくすればいいわけではなく、積み重ねてきた価値をどう大切に扱うかが前提になります。
一方で、私が所属しているデジタルデザイン部はデジタル領域における新規事業を担当しているので、「新しいサンリオの姿」、「サンリオキャラクターの新たな魅力」を開発していく役割もあります。私はキャラクターの文脈や価値をまず大事にした上で、どう未開拓のファン層含めてアプローチするか、キャラクターの新たな一面をどう見せるかを考える瞬間に、面白さを感じています。
現在、3Dモデル開発のプロジェクトも進んでいて、2Dだったものが3Dとして、新しい表現につながっていく、キャラクターと一緒にまだ見せたことがない一面を探しに行く、その変化の現場に立てること自体が、デジタル領域ならではの醍醐味だと思います。
印象に残っているのは「ゼロから生み出す」経験

私が担当している「Sanrio Virtual Festival」のキービジュアルでは、ビジュアル内に登場するキャラクターの原案を制作しました。前職では既存素材を組み合わせて魅力的に見せる仕事が多かったので、ゼロから生み出す経験は強く印象に残っています。
ただ、ビジネスとして作る以上、自分が好きなものを作ればよいわけではありません。たとえば、届けたいターゲットが明確なときに自分の視点だけで作ってしまうと、目指したいビジュアルのイメージとずれてしまうことがあります。だからこそ、リサーチを踏まえて目的やターゲットに合わせて設計し、その結果としてお客さまから良い反応が返ってくることが、いちばんの原動力になっています。
一緒に働きたいのは、受け身ではなく「自分の意見」を持てる人
会社の雰囲気や社員の特徴、そしてどんな人と一緒に働きたいかを教えてください。
社内の印象を一言で言うなら、穏やかな人が多いです。企業理念にある「みんななかよく」に共感した人が集まっている感覚がありますし、人の嫌なことを言わない、和を乱さない、そういった空気を日常的に感じます。
ただ、穏やかさだけではなく、良いデザインには専門性に基づく『こだわり』や『意思』も必要だと思っています。実際、サンリオのデザイナーは、柔らかい雰囲気の中にもちゃんと意思があると感じます。新しい表現に対して貪欲な人が多く、3Dの講習会を開くと3Dに直接関係しないデザイナーも参加するなど、「面白そうなら学びにいく」文化があります。私自身も入社して初めて3Dソフトに触れました。
だからこそ、一緒に働きたいのは自発的に動ける人です。「こうしたほうが良いと思いますが、どうですか?」と提案できる人。指示されたことを作業としてこなすだけではなく、プロジェクトを良くするために自分で開拓していける人と、建設的に意見をぶつけ合いながらよりよいデザインを作っていきたいです。デザイン一つで人が惹かれたり、変化が起きたりすることがある。そういう瞬間を一緒に増やしていけたらと思います。