中国大陸でのサンリオ時間を、もっと深く、もっと広く
―“推し”と“日常接点”でファンベースを育み、未来へつなぐ―
国際貿易有限公司 COO
Joy Wei
夢中時間を生む「推し」とコンテンツ
中国大陸の消費者は高度にデジタル化されたライフスタイルを持ち、ソーシャルメディアは検索、コンテンツ消費、自己表現の基盤となっています。当社は主要プラットフォーム(Weibo、WeChat、TikTok、RED、Bilibiliなど)で公式アカウントを展開し、フォロワー数は約800万人に達しています。主なフォロワーは主要都市の若年女性であり、著名人やインフルエンサーも含まれ、高いエンゲージメントとロイヤルティを示しています。
SNSでは1日最低3回以上コンテンツを発信し、日常的な接点と寄り添いの価値を創出しています。
2025年には、当社のSNSで発信したコンテンツが約2億4,000万回の閲覧と820万件のインタラクションを記録しました。なかでも、中国大陸発のオリジナル3Dショートアニメーションは高い評価を獲得しており、キャラクターが現地の若者の生活を反映した内容が高い共感を得ています。その結果、フォロワー数は200万人以上、累計2,400万件以上のいいね数を獲得しています。
日常的に楽しめるSNSコンテンツを提供する一方で、統合的なマーケティングキャンペーンでは多面的な体験を提供しています。四半期ごとに3〜4件のキャンペーンを展開し、キャラクター周年施策、テーマ型ポップアップ、シーズンイベント、CSR活動など、没入感のある双方向の体験を創出しています。これらの施策は来店促進やUGC創出、オンラインでのエンゲージメント拡大を通じて、数十億回規模のメディア露出を獲得しています。
SNS施策と統合キャンペーンを組み合わせることで、ブランド認知の向上、キャラクターへの親和性の強化、サンリオブランドの影響力拡大を実現しています。
カテゴリ拡張と拠点展開で、寄り添いを広げる
ここ数年で、当社の店舗網は中国大陸で急速に拡大しました。直営・フランチャイズを問わず、統一されたブランドイメージと運営体制を徹底し、主要エリアで、サンリオIPの魅力をファンに発信しています。
日本発の商品に加え、現地文化やトレンドを取り入れたオリジナル商品が、店舗への来客を促進し、ブランドの話題性向上に寄与しました。また、直営店舗はブランドのショーケースとして機能し、売場演出や商品開発において、ライセンシーが参考にする高い水準を示しています。
ライセンス事業においては、多様な業界のパートナーから信頼と支持を獲得しており、魅力的なコラボレーション商品や体験を継続的に創出しています。これにより、中国大陸のサンリオファンは日常生活のあらゆる場面で癒やしや共感を享受できるようになり、同時にファン層の拡大とブランド価値の向上にもつながっています。
接点の連鎖が、持続的な成長を生む
オフラインでの盛り上がりは、オンラインにも波及しています。新店舗オープン時には、ファンがSNS上で来店投稿を行い、拡散によってさらなるファンの来店を促しています。また、統合的なマーケティングキャンペーンでは、KOL※やファンによる発信から、膨大なUGCを創出しています。オンラインとオフラインの取り組みが相乗効果を生み、話題性は継続的に拡大しています。
当社の製品・サービスは、共感や自己表現の価値を強く有しています。消費者は、癒やしを目的として商品を購入するだけでなく、大切な人へのギフトとして贈り、さらにSNSで共有することで、同じ興味や価値観を持つ人々とのつながりを広げています。
2025年には、サンリオ関連のキーワードを含む投稿は約1,300万件に達し、シェア、コメント、いいねなどのインタラクション総数は8億5,000万件以上となりました。多くの関連トピックが繰り返しトレンド上位にランクインし、閲覧数は1億回を超えています。一方で課題として、中国大陸市場では地政学的な不確実性や激しい市場競争、侵害品問題などが挙げられます。今後も市場へのコミットメントを維持し、コンテンツ・マーケティング投資や新規IP創出、侵害品対策を強化することで、ブランドと事業の持続的成長と、長期ビジョンの実現を目指します。
※KOL:Key Opinion Leader。特定分野において専門的な知識や高い影響力を持ち、消費者の意思決定や業界の意見形成に強い影響を与える専門家