Nakayoku Stories
25.10.22
パートナーとの協働
海外の活動
世の中に優しいつながりを創り、みんななかよくの大切さを伝えていきます。
三麗鷗股份有限公司 [Sanrio Taiwan Co., Ltd.] COO
Sophia Lee/李明動
Profile
2006年、台湾現地法人である三麗鷗股份有限公司(以下、サンリオ台湾)に入社。知的財産権の管理などを担う法務部門をはじめ、総務、人事、情報システム部門を担当。2013年よりCOOとしてサンリオ台湾の経営全般を担う。
※本ページにおける所属・役職などは、すべて取材当時のものです。

サンリオ台湾は、2010年から積極的に社会貢献活動に取り組んできました。今回は本社の協力のもと、難聴や知的・発達障がいのある子どもたちに音楽や舞踊を通じて自己表現を教えている児童慈善協会でイベントを実施しました。COOのソフィアさんに、活動の様子や今後の取り組みについて伺いました。
社会や地域への感謝の気持ちを込めて、十数年にわたって社会貢献活動を続ける
サンリオ台湾は、2010年に台南の病院で未熟児とその家族を訪問して以来、十数年にわたり子どもを支援する施設や病院を訪問し、商品の寄贈やキャラクター慰問を定期的に行っています。また、パートナー企業と連携した活動やファンを巻き込んだチャリティイベントなど、地域社会とのつながりを意識した活動も実施しています。私たちの事業は地域の支えがあってこそ成り立つものなので、少しでも恩返しをできればという想いで継続的に活動してきました。
サンリオ台湾の社員は、必ず一度は社会貢献チームのメンバーとして活動の企画・運営を担当します。また、チームはデザイナー、営業、総務、法務など、各部署から1名ずつ選ばれたメンバーで構成されるため、活動を全社的な視点をもって迅速に推進できます。さらに、各メンバーが自分の部署に参加を呼びかけることで、活動を全社に周知する効果も期待しています。

活動を通じて、笑顔や人とのつながりを生み出せることを実感
サンリオ台湾は、児童慈善協会で商品寄贈や「Sanrio Character Aid」を定期的に実施しています。今回は日本の本社と協力し「デコレーションクッキー教室」を開催しました。当日は子どもたちがチョコペンでクッキーに自分の好きな絵を描き、感謝のメッセージカードを添えて大切な人にプレゼントしました。このプログラムは、気持ちの伝え方やその大切さを実感してもらうことを目的としています。
活動のなかで印象的だったのは、協会のプログラムを卒業した男の子がボランティアとして参加していて、参加者の一人であった弟を献身的にサポートする姿でした。また、プログラム終了後も残ったチョコペンを集めて、表現したいことをクッキーに一生懸命描いていた女の子にも感動したことを覚えています。
私たちの活動は、笑顔とともに人々のつながりも生むことをあらためて実感しました。社会貢献は特別なことではなく、日々の延長線上で「誰かと向き合う姿勢」そのものであると思います。

もっとなかよくなれる空間や関係性を世の中に生み出し、人々の間にやさしいつながりを生み出す
現代社会は、教育環境の格差や高齢化社会における孤立、情報の分断など、さまざまな目に見えない壁に囲まれています。そうしたなか、サンリオのキャラクターは人の心をやわらかくし、立場や背景の異なる人々の間に優しいつながりを生み出すことができます。可能性を秘めたキャラクターとともに、高齢者施設や地域コミュニティとの協働、教育分野のプログラムなど、新たな取り組みに挑戦していきたいです。また、Sanrio Nakayoku Projectを通じ、キャラクターたちを単なる「かわいい存在」ではなく、誰かの心にそっと寄り添い、人々とのつながりのきっかけとなる存在として社会に根付かせます。そして、これからも企業と地域、個人と社会が、もっとなかよくなれるような空間や関係性をつくります。

Comments
子どもたちのために一緒に企画を考えてくれた
台湾では、出生1,000人当たり3~5人の新生児が、先天性の聴覚障がいを抱えて生まれています。こうした子どもたちは、人生のスタートラインにおいて、他の子どもたちより多くの課題を抱えています。
当協会(児童慈善協会)は長年、聴覚障がいのある子どもたちの成長と発達を見守ってきました。音楽とリズムのレッスンを通じて、子どもたちがよりはっきりと音を感じられるよう支援するとともに、多様なサポートを提供し、自信を持って成長できるよう力を注いでいます。
このたびは、Sanrio Nakayoku Project の温かいご支援に、心より感謝申し上げます。皆さまのおかげで、心温まる楽しい交流の時間を過ごすことができました。子どもたちは、憧れのキャラクター「ハローキティ」に会えて大喜びし、自分たちで描いた可愛らしいクッキーをワクワク食べていました。朝のひとときは笑顔と歓声に包まれ、忘れられない素敵な思い出となりました。理事長として、子どもたちに寄り添う時間が、彼らに力を与えることを実感しております。
サンリオが私たちと共に子どもたちのそばに立ち、行動を通じて社会にぬくもりを届けてくださっていることに、あらためて深く感謝申し上げます。今後も、すべての子どもたちが愛と理解の中で健やかに成長できるよう、引き続き努めてまいります。
Association Chairperson
Betty Lieu
中華民國兒童慈善協會理事長
呂佳慧