Nakayoku Stories

24.10.30

Sanrio Character Aid

海外の活動

サンリオが生み出す幸せの輪を広げていきたい

Sanrio GmbH COO

Silvia Figini

Profile

EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、インド、オセアニア地域におけるサンリオのグローバル事業と、イギリス生まれのキャラクター「ミスターメン リトルミス」事業の最高執行責任者(COO)を務める。サンリオには2019年に入社。エンターテイメント業界で20年以上にわたってキャリアを積み、キャラクタービジネスに精通している。

※本ページにおける所属・役職などは、すべて取材当時のものです。

ヨーロッパ、中東、アフリカなどの地域において、サンリオ事業を拡大してきたSanrio GmbH。オーストリアの病院や障がい者職業訓練施設、経済団体などと協力し、「Sanrio Character Aid」などの社会貢献活動を実施しています。COOであるシルビアさんに、活動を通じて感じたことや今後の取り組みについて伺いました。

世界中で幅広い年齢層に愛される
サンリオキャラクター

ヨーロッパにおけるサンリオキャラクターの認知度はもともと高い状態でしたが、中東やインド、オセアニアにおいても、認知度は年々上昇しています。Brand Trends Groupの2024年版の調査によると、ハローキティはすべての国と年齢層において平均約78%の方々に認知されており、最も人気のあるキャラクターとして選ばれました。クロミやマイメロディの人気も大きく伸びており、日本の「Kawaii」文化とともにサンリオが各国で受け入れられていることが分かります。

「Sanrio Character Aid」で実感できた、サンリオの提供価値の深さ

今回の「Sanrio Character Aid」は、オーストリアの障がい者職業訓練学校や病院などで実施しました。障がい者職業訓練学校では、児童養護施設の子どもたちを招待し、ハローキティと触れ合う機会を設けました。ハローキティの洋服を着て来てくれた方もいらっしゃり、当日はハローキティと写真を撮ったり、ハグをしたりして、楽しんでもらえたと思います。
病院に訪問した際は、重い病気を抱えた子どもたちがいる小児科だったため、子どもたちだけでなく、先生や看護師の方々も辛い状況だったと思いますが、ハローキティと会い、喜んでいただけました。なかには病室から出られないながらも、ハローキティが来ると自分が持っていたサンリオグッズを一生懸命見せてくれた子もいて、嬉しくなりました。
私は普段からサンリオのミッションである「One World, Connecting Smiles.」に沿って、世界中に幸せの輪を広げる、ということを意識して仕事をしてきましたが、今回の活動で、ハローキティに会った子どもたちや先生、看護師の方々が明るい笑顔になっていく様子を見て、私たちは何のために仕事をしているのか、サンリオはどんな価値を提供しているのか、ということを改めて思い起こさせてくれました。

幸せの輪をより多くのステークホルダーに広げていく

「Sanrio Character Aid」での体験を社内に共有したところ、社員からの関心が高く、ボランティアデーを設けて実施したい、という声があがっています。皆の思いに応えたいのはもちろん、このような活動をきっかけに新たなパートナーとの繋がりも創出できるため、社員の皆が活動に参加できるような仕組みをつくっていきたいと考えています。
新型コロナウイルスの流行により、ヨーロッパの市場ではみんなで一緒に団結していこうという、サンリオの企業理念「みんななかよく」にも通ずるような考え方が広まっています。そのようなブランドに込めた思いを伝えていくため、社会貢献活動などに取り組んでいきたいと思います。そしてお客様をはじめ、パートナーや社員、キャラクターの産業界に良い影響を与えられるよう、これまで培った経験を駆使してサンリオを成長させていきます。

Comments

困難な状況にもかかわらず、ハローキティが若い患者や子どもたち、そしてその両親やスタッフの表情を明るくしているのを見て、本当に感動しました。

今回、ハローキティが訪れたSt. Anna Children's Hospitalは、オーストリアで最も古い小児・青少年専用病院です。そして、Jugend am Werkという施設は、障害や社会的困難を抱える子どもたちを支援しています。この2つの団体は思いやりのある環境を重視しており、ハローキティの「人々を笑顔にする」想いや、Sanrio Nakayoku Projectが重視する「友情と思いやり」と見事に合致していました。施設の若い患者や子どもたち、その両親やスタッフがハローキティに会い、表情が明るくなりました。私はその光景を見て、本当に感動しました。
ウィーンの日本人学校とオーストリア連邦産業院の幼稚園の子どもたちをハローキティと会えるイベントに招待しましたが、そこでもハローキティは大人気でした。職員も子どもの頃から憧れていたようで、彼らにとっても大切な存在であったようです。
Sanrio Nakayoku Projectでハローキティが初めてオーストリアのウィーンに来てくれ、コミュニティと協力することの大切さや、オーストリアと日本という両国が長年にわたって関係を築きながら、多くの共通した価値観を持っていることを改めて認識しました。
ハローキティは、「笑顔を広げ、みんなをひとつにする」という大きな影響力を持っています。また近いうちにハローキティをウィーンにお迎えできることを心から願い、サンリオ様とAdvantage Austriaの間に多くの実りあるコラボレーションが生まれることを楽しみにしています。

Michael Otter
Director General
ADVANTAGE AUSTRIA
Austrian Federal Economic Chamber
Photo credit: Nadine Studeny