M.W
2021年にサンリオへ新卒入社。営業本部コラボレーションIP営業部一課所属。
入社後2年はBtoB業界の広告宣伝営業を経験し、飲料カテゴリーの広告・商品化営業を経て現在はアニメ・他社IPコンテンツとサンリオキャラクターのコラボ商品化営業を担当している。

IP:
知的財産(Intellectual Property)のことを指し、主にアニメやマンガのキャラクター、ストーリー、ブランドなどを含む

他社キャラクターとのコラボ実現のために走り回る
新卒でサンリオに入社してから、これまでの社内でのキャリアはどういったものでしたか?
私は2021年に新卒で入社しました。最初の2年間はライセンスの営業の部署に配属され、製造業や医療系の企業を対象にした B to B業界の広告塔として、サンリオキャラクターを起用していただくための営業をしていました。入社3年目は飲料メーカーに営業し、商品化や広告化をしていく新設の部署に異動しました。そして2024年の4月に今度はコラボレーション IP に異動し、現在は他社のキャラクターとのコラボを進める営業をしています。
現在の仕事内容、担当領域を教えてください。
アニメコンテンツなど、他社が版権を持っているIP キャラクターとサンリオキャラクターのコラボをして、商品化やポップアップショップの実施に向けて営業を行っています。また、他社のIP をお借りして、サンリオのデザイン力を生かしてデザイン、プロデュースをすることもしています。最近のお仕事としては、20~30代の方たちが子供のころに見ていた懐かしいキャラクターを雑貨などに展開しています。
コロナ禍でキャラクターの力を実感し、入社を志望

サンリオへ新卒で入社を決めた理由を教えてください。
私が就職活動をしていたときはちょうど2020年のコロナ禍1年目のときでした。あのときは緊急事態宣言も出され、自粛モードの雰囲気で世の中が殺伐としていましたよね。そのときに自分を支えてくれたものが、キャラクターのようにかわいくて癒されるものだったんです。もともとエンターテイメントが好きだったこともありますが、よりそういった業界に携わりたいと思い、サンリオが生み出した60年以上愛される日本生まれのキャラクターや、「みんななかよく」という企業理念に魅力を感じて入社を決めました。
新卒で入社してみて、最初の印象はどうでしたか?
会社の皆さんは、毎日かわいいものに囲まれて仕事をしているので、穏やかな人が多い印象があります。また、ライセンス営業をしていて思ったのは、取引先の種類が非常に幅広いということです。私は入社1年目に製造業や医療系のクライアントと仕事をし、翌年には、飲料メーカーと仕事をしました。そして今は出版社やアニメーション会社と仕事することが多いです。キャラクターを通してここまで幅広い業種のお取引先とお仕事ができるのも、なかなかないと思います。
営業の結果、商品が世に出たときが一番うれしい
今後のキャリアにおいて、どのような目標やビジョンを持っていますか?
今はコラボレーションIP の仕事をしっかりやっていきたいですね。この仕事をしていると、もともとサンリオキャラクターにそれほど興味がなかった人たちも、たとえば自分の好きな漫画とのコラボがきっかけでサンリオキャラクターを知ったという消費者がとても多いことに気づかされます。サンリオキャラクターの間口を広げることも会社のミッションの1つなのですが、その中核を担っている仕事をしているのだと実感します。ですから、これからもサンリオキャラクターのブランド価値を高めるようなコラボをして、あらたなサンリオキャラクターのファンを増やしていきたいです。そして将来的には、商品化の枠を超えて、物販事業本部や海外事業本部、サンリオエンターテイメント(サンリオピューロランド)など、全社を巻き込んだ企画を自分で1から企画してみたいと思っています。
仕事でやりがいを感じる又は感じた瞬間はどんな時ですか?
今は自分が関わった案件がリリースされたときに、 皆さんがSNS でコメントをしてくださるのを見ると、やっていてよかったなあと思います。最初の部署では、企業に対しての広告企業だったので、SNSでの反応という形で声が届くことはあまりなかったのですが、それでも取引先から直接、「コラボしてよかった」「サンリオキャラクターを広告として使ったことで従業員のモチベーションがすごく上がった」と言っていたときがうれしかったですね。また、その取引先にサンリオのライブキャラクターを派遣させたときに多くの従業員の皆さんに喜んでいただいたのを目の当たりにしたときに、「やっぱりキャラクターの力ってすごい」と思うのと同時に、「こういう仕事ができてよかった」と思いました。
サンリオでの仕事で直面した最も難しかった課題やサンリオでの仕事を通じて、成長を感じたエピソードがあれば、教えてください。
飲料メーカーとの仕事をしていた1年間が思い出深いです。全く新しい部署で、一から案件を決めて形にしていく経験が自分の中では非常によい経験になりました。取引先もほとんどない状態だったので、自分たちで飲料メーカーにはどのような会社があるのかを皆で調べて何十社もリストアップし、リストの会社にいちからコンタクトをとっていくところから始めました。あのときは毎日、コンビニやスーパーに行って、新商品の飲料を見つけると買って飲んでいましたね。それで、「この商品はうちのキャラクターと合いそうだ」というものがあったら、ラベルの表示を見てメーカーを確認し、そこの会社のお問い合わせ窓口に連絡するということをしていました。また、飲料系や食品系の展示会に足を運び、名刺交換をして営業をかけるなど…いろんなアプローチをしていました。
こうして興味を持っていただけた会社と一年かけて商談をして、サンリオキャラクターが掲載されたパッケージの商品が世に出た瞬間は最も達成感がありました。飲料のパッケージは法律で定められた表示を必ず入れるので、限られたスペースでかわいくしなければいけないという制約があり、そこにとても苦労しました。だからこそ、量販店やコンビニエンスストアなどの棚に自分たちが担当した商品がずらりと並んでいるのを見たときは感動もひとしおでした。
サンリオのキャラクターのよさがわかる人に来てほしい

サンリオに入社を希望する学生に対して、どんな素質を持っていてほしいと思いますか?
弊社のキャラクターのよさをお客様に伝えることが営業には求められます。サンリオのキャラが大好きである必要はないのですが、それでもキャラクターのよさやサンリオのキャラにしかできないことを理解している人がよいと思います。あとは、世の中の流行に敏感であることも大切だと思います。コラボの仕事は、特に「今この作品が流行っているからコラボしたほうがいいんじゃないか」という視点で考えることが多いので、私もSNSや放送が始まったアニメはこまめにチェックするようにはしています。そのようなリサーチが得意だといいですね。
これから就職活動を行う学生に向けて、何かメッセージをお願いします。
サンリオは自分の好きなことや情熱をよしとしてくれる会社です。自分のやりたいことやできること、得意なこと、そしてその組織の中で自分がどのような役割を果たせそうなのかを学生のときに意識し、伝えられるようにしておくといいのではないかと思います。
私が就職活動をしたときはコロナ禍だったので、面接がオンラインになったり、会社の見学に行けなかったりしました。それで不安も大きかったですし、友達と会って情報交換することもあまりできなかったので、なるべくオンライン会議ツールにつないで、意味もなく友達と話をしていました。そういったこともモチベーションを保つ中で大切だったと思います。1人で孤独に戦うのではなく、友人と助け合って乗り切るといいですよね。
私は好きなことを仕事にしたいという気持ちで就職活動をしました。就職活動の軸を決めて取り組んだことで、結果として今は自分の好きなことに携わることができています。とはいえ、絶対に新卒で自分の好きな仕事ができないとダメというわけではありません。必ずしも一社にとどまることがよいわけではないので、そこは気負わずに、自分に縁があったことに取り組んでいくのがよいのではないでしょうか。私はたくさん異動していますが、異動することによって、さまざまな人とも知り合えるし、取引先も増えていくので、何年後かにそれが自分の糧になったらいいなあと思っています。