佐藤 一輝
2018年にサンリオへ新卒入社。グローバル・デジタルマーケティング本部ライセンスデザイン部新マーケットデザイン課所属。
ライセンス案件のデザイン制作・監修や、3DCG、Web3.0など新規領域でのデザインに携わる。


「絵を通じて人を笑顔にしたい」という思いを叶えるのに、サンリオがぴったりの企業だった
「デザイナー」という職業に興味を持ったきっかけは何でしたか。
小さな頃から絵を描くことがとても好きで、四六時中絵を描き続けていました。特に、自分の絵を友だちに見せて、楽しんでもらえることが本当に嬉しかったですね。高校生になって進路を真剣に考え始めた際に、やはり「絵に携わる職業に就き、もっとたくさんの人を楽しませたい」と思うようになり、グラフィックデザインの勉強ができる学校への進学を決めました。
絵に携わる仕事はたくさんありますが、中でも商業デザインに興味を持ったのは、自分の描いた絵が世の中にどう広がっていくかに興味が湧いたことがきっかけです。表層的な美しさだけではなく、自分がデザインした商品を消費者のみなさんに使ってもらい、その人それぞれの思い出が付加価値として追加されて広がっていくことに魅力を感じました。
学生時代は自分のポートフォリオを作るために、オリジナルのキャラクターを描いたり、自分の描いた絵やキャラクターをお菓子のパッケージに当て込み、印刷して実際に箱を作ってみたり、遊びながらデザインを学んでいきました。
数ある企業の中から、サンリオへの入社を決めた理由を教えてください
実は、就職活動時にはサンリオ一社しか受けていなかったんです。当時サンリオの採用サイトにあった「Small Gift, Big Smile」というモットーに共感したことが決め手になりました。「ほんの小さな贈り物が大きな笑顔を作る。それが友情を育み、結果みんななかよくの世界に繋がっていく」という思いが込められた言葉なのですが、小さな頃から絵を通して人を楽しませることが好きだった自分にぴったりの企業だと思いました。「サンリオなら、自分の好きなことに挑戦できるのではないか」と感じたんです。
これらの考え方は、現在サンリオが掲げるビジョン「One World, Connecting Smiles.」に進化していますが、一人一人の笑顔を作りだし、幸せの輪を広げていく、というサンリオの思いは変わらずとても魅力的だと思っています。キャラクターのかわいさだけでなく、商品を持っている人々の楽しい思い出や喜びがデザインの付加価値として広がっていく様子を見ると、デザイナーとしてとても幸せです。
サンリオで新しい挑戦を続けることで、仕事の幅が広がっていく面白さがある

入社されてから携わった業務の中で、印象に残っている仕事はなんでしょうか
「商品ではなくWebで展開する新しいキャラクターコンテンツの立ち上げに携わったことが特に印象に残っています。デザインだけでなく、新しいコンテンツを企画し、それが会社にとってどういう価値のあるものかを考えることは、自分にとって初めての挑戦でした。難しいことも多かったですが、本当にやりがいを感じました。
「Webでの媒体を通してどういう新しいファン層を獲得するか」など、戦略的な部分を考えるのも面白かったですね。どういうターゲット層を笑顔にしたいのか、そのためにどういうコンテンツを企画するのか考えることは、デザインと形は違えど「消費者に笑顔を届ける」ための新しいスキルだと感じました。
これまで携わってきたデザインの仕事とは少し違った業務だったのですが、そのときに「自分の業務の範囲を超えて仕事をする楽しさ」を覚えたように思います。デザインという分野を超えて仕事をすることで、学ぶことも多く、なんでも「とりあえずやってみよう」という意識が身につきました。失敗を恐れず、新しいことにチャレンジする楽しさを感じています。現在携わっている3DCG制作の業務も、自分にとっては新しい挑戦でした。
サンリオはこれまでは2次元キャラクターのイメージが強かったように思いますが、Web3.0や3DCGなど新規領域にも参入しているのですね。
そうですね。現在は「サンリオキャラクターの基本となる3DCGモデルを作るプロジェクト」に取り組んでいます。もとから3Dなどの新技術に詳しかったわけではなく、自分自身にとって身近なものではありませんでした。それでも「3Dを学ぶことで新しいキャラクターの表現ができるのではないか」と思い立ち、1年間プライベートの時間で3Dについて勉強を続けていきました。今では、簡単にですが3DCGのモデリングができるようになり、それがきっかけで社内の3DCG制作に関するチームに所属するようになりました。
動画制作やアニメーション、3Dモデリングなどこれまでいろいろと新しいスキルを学んできましたが、これからも自分のやれることをどんどん増やしていきたいと思っていますし、やってみて初めて分かることも多いなと感じています。
今後、サンリオで挑戦したいと思っていることについて教えてください。
これまでのサンリオがまだやっていない分野のキャラクターを作ってみたいです。キャラクターの晴れやかな側面だけではなく、内面の苦悩だったり葛藤だったり、まさに「映画一本分」のようなキャラクターの人生を描いてみたいと思っています。
たとえば、「自分が正しい」と思っていることでも、相手にとっては「悪」に映るようなことがあるのではないでしょうか。そのように、人生や物事は多面的で、立場によって見え方が違うと思うんです。キャラクターを通して「哲学」するように、人生や正義のいろいろな側面を、キャラクターを通して描いてみたいです。
「すべき」という先入観から自由になり、新しい領域へチャレンジしてほしい

これからサンリオで活躍したいと考えている方に向けてメッセージをお願いします。
ぜひ「すべき」という決めつけや先入観から自由になり、新しい可能性にチャレンジしてみてほしいと思います。「男性だから」とか「女性だから」とか、「未経験だから」「苦手だから」とか、決めつけてしまうことでそれ以外の可能性が見えなくなってしまいます。「すべき」から自由になると、もっと楽しいことや面白いことに出会える可能性が広がると信じています。新しい挑戦をどんどん続けることでスキルも身についていきますし、自分の表現の幅も広がっていきます。
それと、ぜひ「就職活動がすべて」だと思わないでほしいですね。採用は、実力はもちろんのこと、タイミングだったり、運だったり、色々な要素が関わってくるように思っています。就職活動がたとえうまくいかなくても、そのことが、自分が作ってきたものに対する全ての評価になることは決してありません。自分の思い通りにならなくても、意志や思いをもって挑戦を続けていれば、きっとどこかで誰かが見てくれているはずです。
たとえば「自分の絵を友だちに見せる」というのはささいなことですが、実はとてもすごいことだと思います。ぜひ、自分なりの思いをもって、挑戦を続けてほしいと思っています。みなさんと一緒にサンリオで、デザインを通して人を笑顔にすることに取り組むことができたら嬉しいです。