Recruit先輩社員インタビュー

伊藤 亜耶

2016年にサンリオへ新卒入社。グローバル・デジタルマーケティング本部コミュニケーションデザイン部デザイン制作一課所属。
ハローキティの商品デザインや、ブランド価値向上のためのクリエイティブディレクションを担当。

伊藤 亜耶

商品デザインから会社全体のクリエイティブまで何でもやる

今どんなお仕事をしているか教えてください。

コミュニケーションデザイン部のデザイナーとして、二つの軸を持って取り組んでいます。

一つは、サンリオという会社全体のイメージを作り、訴求していくためにサンリオのキャラクターを効果的に生かしながら会社としてのブランド価値を高めていく仕事です。クリエイティブディレクターのような立ち位置で、キャラクターのSNSはもちろん、展示会やサンリオフェスなどのイベントなど会社全体に関わる大がかりな物まで何でも引き受けています。

もう一つは商品デザインです。私のいる部署では、課ごとにそれぞれ担当するキャラクターが決まっているのですが、私はハローキティを担当させて頂くことが多いです。サンリオショップで売るサンリオオリジナル商品のデザイン開発に携わっています。

デザインといっても本当に幅広くやられているんですね。

今までのサンリオは商品中心のビジネスだったのですが、近年ではWeb3.0事業に参入するなどデジタルコンテンツなどにもキャラクターが関わる領域が広がってきています。それにつれて私も、商品デザイン以外のお仕事も増えてきました。

また、組織としてデザイナーの配置を変更したこともあります。これまではサンリオオリジナル商品やライセンス商品などビジネスごとにデザイナーがいましたが、2022年からは各デザイン部が統合され、新部門が設立されました。

現在ではキャラクターを伸ばしていくために何をすべきかなど、マーケティングチームと密にコミュニケーションを取りながらブランディングの根本的な部分を考える仕事もしています。商品デザイン以外のクリエイティブにも力を入れようと、キャラクターを使用する場面にはジャンルを問わず入り込んでいます。

例えば、展示会の施工をしたり、食べ物の監修をしたり、衣装のデザインなども手がけています。ただ単にキャラクターの絵を描くだけで終わらず、「ハローキティを、今後どうすればいいのか」などキャラクターブランディングの戦略にも関わっています。難しい仕事ですが、とてもやりがいを感じています。

永遠に「かわいい」で残り続けるのが価値

学生時代は何をしていましたか?

大学前半では、テキスタイルデザインという染織についてのデザインを学びました。その後、学科を変えて情報デザイン学科でプログラミングを使ってものづくりを行いました。プログラミングといってもWebサイトを作るだけに留まらず、絵を描いたり動かしたり、センサーを使って遊べるゲームなどを作ったりしていました。

実際、サンリオ公式カスタマイズ商品専用サイト「MY SANRIO」の立ち上げには、大学で学んだプログラミングの知識が活かされました。過去に学んだことが不意に活かされたりするので、学生時代に色々なことをやっておいて良かったと思っています。

情報デザイン学科はIT系に進む人が多いと言われています。なぜサンリオに入社しようと思ったのですか?

確かに私のいた学部でも、8〜9割の学生はIT企業に就職しました。私もIT企業に内定を早めにもらいましたが、Webサイトやスマホアプリのライフサイクルの速さにどこか寂しさを感じていたんです。

3、4年前のサイトを見返してみると、当時は最先端だったはずのものが古くさく見えたりして、後世に残りづらいジャンルだと思いました。改めてどういうことを仕事にしていきたいのかを考えた時に、世に残り続けるもののデザインをしたいと思ったんです。

サンリオショップで売られていた商品は、3、40年経ってもずっと「かわいい」であり続けることにWebサイトやアプリとは違う魅力を感じました。サンリオの「かわいい」って陳腐化しないですよね。永遠に「かわいい」で残り続けることにすごく価値があると思い、サンリオを志望しました。

可愛くて時代を超えていくようなデザインに携わっていけるのは、仕事のやりがいにも繋がっています。

サンリオのキャラクターは色褪せないですよね。

でも、ただかわいいだけが理由ではないと思います。サンリオのキャラクターのプロデュース力は、国内外で見ても非常に高いと感じています。キャラクターの活躍の場をアニメやライブを使って広げていったり、商品化を実現したり、さらには海外での活躍にもチャレンジしています。サンリオキャラクターは、これからも多くの人に愛される存在になっていくと信じています。

自社でIPを持っていると何でもできる

入社後、一番思い出に残っている仕事は何ですか?

サンリオ展です。自分のデザインが社内コンペを通過し、キービジュアルとして採用されたことが嬉しかったですね。まさか全国を巡回して、グッズとして展開されるとは思いもよらなかったです。

コロナ禍で遠出ができない時期に、サンリオの展示が様々な地方に展開されたことで集客にも繋がったと聞きました。「サンリオピューロランドまではなかなか行けないけれど、サンリオ展で楽しみたい」という親子連れが沢山いたと話を聞き、自分の仕事が様々な人の笑顔に繋がったのだと実感します。

ブランドとのコラボデザインを担当させて頂いた際には、双方のファンの方から非常に大きな反響を頂きました。他にも自分が携わった商品が海外へと渡り、その画像がSNSで流れてくることも…。サンリオでする仕事は、国内外において影響力がとても大きいことを実感する機会がよくあります。

これは、もし私が個人クリエイターとして活動していたらなかなか味わうことができなかったことだと思います。サンリオは自社でIPを持っているため、個人クリエイターに比べてできることの幅が広く、色々な人にサービスや商品を届ける手段がたくさんあります。

サンリオは60年以上継続してキャラクターを生み出し続けているため、そのノウハウがたくさんあり、デザイナーとしてとても勉強になっています。

自分の作った商品が、誰かの人生の一部になることが夢

今後、どんなチャレンジをしていきたいですか?

色褪せないかわいさを常に提供するサンリオに魅力を感じて入社したので、私が手掛けたデザインをたくさんの人にかわいいと思ってもらえたら嬉しいです。この先、私が死んで何十年と経った時代でも、「かわいいよね!」とちやほやされるようなデザインを作れたらいいなと思っています(笑)

発売から数年経ったデザインのものを長く愛用してくれている方も多く、自分の作った商品が誰かにとって「子どもの頃の思い出のリュックサック」となり、いずれ手放すことになってもリュックサックを背負う姿が写真に残っていたり、家族や友達の記憶に残ったりするかもしれないと想像しています。

私にとって良い仕事とは、自分の手がけたクリエイティブが誰かの思い出になっていることです。残りの仕事人生を通して、商品を通じた思い出を持つ人がたくさん増えていく、そんな商品を作り続けたいと思っています。

最後に今後就職活動を行う学生へのメッセージをお願いします。

入社した時には「サンリオでかわいいグッズに囲まれたら嬉しいな」という程度のささやかな願いを持っていましたが、今や「サンリオという場を通じて、自ら手掛けたものを全世界に届けてやる!」という貪欲さを抱くようになりました。

IPホルダーとして実現できることの幅も広く、今後の可能性にもあふれた会社です。サンリオのキャラクターに詳しくない人でも、ぜひ気軽に受けてみてください。エンターテイメント企業なので、楽しいことが好きな人なら、楽しく仕事ができるはずです。