稲葉 結衣
2022年にサンリオへ新卒入社。人事本部人事企画部人事企画課所属。
新卒で配属された社長室では経営会議の運営/中期経営計画策定/M&A業務支援など各種プロジェクトに関わり、現在は人事企画課にて人的資本投資/人事会議の運営/VMV浸透/役員チームビルディング/DE&I推進などを担当。


「最初は、思いもしなかった配属でした」
2022年に入社して4年目ですが、これまでどんなお仕事をされてきたか教えてください。
新卒入社後すぐは、事業戦略本部の社長室という部署に配属されました。社長室は、サンリオがグローバルエンターテイメント企業として大きく成長するためのエンジンとして戦略を立案・実行する部署で、ルーティン業務はあまりなく、今サンリオに必要なプロジェクトチームを組成し、推進していくのが仕事です。
社長室には常にたくさんのプロジェクトがあり、これまで中期経営計画の策定/キャラクターの市場環境分析/社内へのVMV浸透/SDGs等さまざまな業務に関わりました。在籍時は経営会議の運営/人的資本強化のプロジェクト/DE&I推進/M&Aといった業務を担当しました。
2025年4月に人事本部人事企画部人事企画課に異動し、人事会議の運営/社内表彰制度の運営/役員チームビルディング研修/社員コンディション調査/新入社員研修を担当しながら、引き続き人的資本強化のプロジェクト/VMV浸透/DE&推進の仕事も担当しています。
VMV:
会社におけるビジョン/ミッション/バリュー。会社が長期的にありたい姿や達成したいことを規定したもの。
入社していきなり、社長室への配属だったのですか…!?
正直に言うと、とても驚きました。入社前から関心があった広報業務を担う部署を予想していたためです。全社の戦略立案・実行を担う社長室という全く思いもしなかった配属でした。
入社すぐに全社横断での業務を担うのは、会社理解が追い付かず大変だったのではないでしょうか。
データを整理して示唆を出したりプロジェクトのタスクを整理してスケジュールを組んだりと、私自身が手を動かすことも多いですが、それ以上に重要なのが他の部署の人との連携です。
人的資本強化のプロジェクトは当然人事との仕事ですし、経営会議の運営についてはサンリオの全取締役と執行役員が集って議論を行う会議体であることから全部署どころかグループ各社との協業が必要です。配属当初は各部の業務すらわからない中でプロジェクトをまとめる場面も多く苦労しましたが、レベルの高い業務内容についていくため、教えてもらおうという姿勢ではなく、隣で見てスキルを盗もうという意識で仕事をしていました。
異なる部署の先輩と、月に一度ざっくばらんに話ができるメンター制度もあり、業務内外で困ったことを相談できたことにも助けられました。
入社年次が浅い中、業務ではレベルが高いものを求められていたのでは…?
もちろんプロジェクトで求められる成果やアウトプットの質は高いと感じていて、正直大変ですし、対応に苦労する場面もあります。時期によっては残業してでも対応を進めないといけないこともあります。社長室では、中期経営計画のような、今後のサンリオグループ全体の方向性を定める3年間に1度の大きなプロジェクトにも参画してきましたが、常に上司や先輩のサポートがありました。
また、やる気さえあれば全社単位の仕事を年次問わずどんどん任せてもらえるのは、人事企画課に異動した今も同じです。社長室での仕事を通して得た全社視点が、今の人事業務にも強く活きているのを感じます。
「仕事もさることながら、学びも遊びも全力な部署です」

そんな稲葉さんですが、なぜサンリオへ入社を決めたのですか?
ハローキティが国連と協働する「#HelloGlobalGoals」で SDGs についての学びを提供するなど、社会貢献に対する企業としての姿勢に魅力を感じたからです。その点では、興味を持っていたSDGsに関する業務を入社後すぐに担当できたのは嬉しかったです。
「創業 から60 年経った既に大きな事業基盤を持つプライム市場上場企業が『第二の創業』を掲げる」という大規模な変革フェーズでは、大きな仕事ができそうだと思ったことも理由の一つです。実際に、若手ながらに大きな裁量を持って会社をより良くするための仕事ができているので、期待通りすごく刺激的で楽しいです。
それだけの仕事となると学習やインプットも大変なのでは?
全社で横連携をより強めて価値を発揮することを目的として、社内研修が豊富に用意されています。各部の業務を知るための新入社員向け研修では、各部の業務や課題について習得する機会が設けられています。当然すべてを研修から理解することは難しいですが、サンリオの構造について理解する助けになりました。
また、業務でなかなか分からない事柄については一緒に仕事をしている先輩が勉強会を開いてくれるのにも助けられました。最近では私を含めて社内で異動する人や中途入社の人も多くいる部署なので、若手だけでなく管理職や役員クラスも参加可能な講義を有志で不定期に開催することもあります。常に勉強し続ける先輩たちの姿勢を見習って、私も自分が得た知識は後輩に積極的に継承しようと思っています。
業務以外での学びの場もあるのですね
仕事を通しての学びはもちろんのこと、終業後に勉強をしている人も多くいます。私もこれまで大学や企業、NPOが主催する半年単位での社外研修に複数参加しました。
それに、社内で部活動のような形で活動している人もいて、仕事もさることながら「学びも遊びも全力」の部署ですね。そんな私もクイズ研究会に参加しています。単純にクイズの活動を楽しめることに加えて、普段の業務では関われない部署の人たちとの交流の機会にもなっています。クイズで得た知識を仕事に使ったり、後輩を指導する際にクイズ形式を使えたり、業務に活きる場面も少なくありません。
「新生サンリオの初代」として

さまざまなことに全力で取り組んでいらっしゃる印象ですが、今仕事で苦労していることは何ですか。
新人の頃は、先輩が担当するプロジェクトのサポートメンバーとして携わることがほとんどでしたが、最近では私自身がプロジェクトのマネジメントを行うリーダーの役割を担うことがほとんどです。一メンバーとして参画していた頃とは見える景色も全く違って苦労していますが、その分できることも増えてやりがいもあります。
何が課題になっていて、どういった仮説が考えられて、役員を含めた誰がどう動いていくべきなのか、自分で絵を描かなければならない場面でうまく立ち回れないときには力不足を実感します。今も上司や周囲からサポートを受けていることに変わりはないのですが、自立してプロジェクトを設計して、参画メンバーへの指示もクリアにできるようにならないといけないと感じます。
この4月に異動されたとのことですが、キャリアプランはどう考えていましたか?
正直、入社後2年間は具体的なキャリアプランが全く描けていませんでした。目の前の業務を遂行するにあたり身に付けるべきスキルの会得に目まぐるしく、自分が何をしたいかを考えられるようになったのはつい最近になってからです。常に異なるメンバーでプロジェクトを進めたり毛色の違う仕事を担当したりと短期間でたくさんのことを学べたので、自分の得手不得手、また好き嫌いにも気づくことができました。
今は、働き方やダイバーシティ、公平性の観点から社員が自らの能力を最大限発揮するためには組織や人事がどうあるべきかを考えることにやりがいを感じています。社長室でも人事関連プロジェクトに設計や支援などプロジェクトマネジメント業務で携わっていましたが、人事企画課ではプロジェクトリーダーとして仕事を進めるので、同じプロジェクトでも立場の違いを感じて新鮮です。
そのような展望と業務への思いがあるのですね。
私たち2022年の入社世代は、サンリオの社長が交代し「第二の創業」が掲げられてからすべての選考が行われて採用となった最初の世代です。
そんな新生サンリオの初代として、会社が一段と成長していくことに関われる今の仕事がすごく楽しく、嬉しいです。だからこそ、多くを身に付けて会社とともに成長していきたいと思っています。
最後に、今後就職活動を行う学生へのメッセージをお願いします。
自分の軸を明確に持つことはとても大切ですが、自分が実現したいことの「手段」についてはいろいろな角度から柔軟に考えてみることが大事だと、就活中の私を振り返って思います。
当時は、人々に情報を広く伝える仕事がしたくて新聞社を志望していたのですが、自分の思いを言語化して深化させるうちに、他の業界でも実現できると気づきました。サンリオではキャラクターを使った国連とのSDGs広報活動や、他社のビジネスをより広めるためにIPを使ったライセンスビジネスをするなど、エンターテイメントと融合させて「情報をより伝わりやすくする」ためのビジネスを行っている、と捉えることもできます。
視野を広く持つことで、自分の興味分野ややりたいことが実現できる企業や業界が広がります。
その意味では、サンリオは日本において取引がない業界がほとんどないほど幅広い企業とコラボなどの協業をしているため、自分の興味分野と掛け合わせた仕事をしやすい環境にあると思います。ぜひサンリオの仲間として一緒に働けたら嬉しいです。お待ちしています!