有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.キャラクタービジネスについてのリスク
当社グループの業績は、キャラクター人気や市場動向に左右され、競争激化や依存、新規事業・人材面の課題を抱えつつも、長期的なキャラクター育成と多展開を進めていますが、その成果は不確実です。
【主な対応策】
- 複数キャラクター起用によるキャラクターポートフォリオの多様化
- 消費者の嗜好変化へのアプローチ強化
- グローバル市場ごとのブランド戦略の最適化
- 高度なデータ分析を活用したマーケティング
2.市場リスク
当社グループは、グローバル展開に伴い、経済・地政学リスクや商習慣の違い、海外製造比率の高い物販商品や約3割を占める海外売上に関連する為替変動など多様な要因により、業績や財務状況が変動する可能性があります。
【主な対応策】
- 価格帯の多様化で景気変動や可処分所得減少に対応
- 越境EC構築、市場分散化等のインバウンド依存への対応
- グローバル・ブランディングの一貫性とローカル適応の両立
- 外貨収支予測を通じた債権債務のポジション調整
3.経営戦略及び経営計画についてのリスク
当社グループは、中期経営計画に基づき企業価値向上を目指しますが、経済変動や計画未達、統合失敗などにより、戦略実行や業績に影響を受ける可能性があります。
【主な対応策】
- 取締役会や経営会議等で経営状況を定期的にモニタリング
- 投資委員会を設立し、厳格な基準で適切な投資を決定
4.ブランド等についてのリスク
当社グループは、コスト削減のため海外委託を行っていますが、品質リスクやブランド毀損、ライセンス・デジタル事業の外部依存、供給体制の変動などにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
【主な対応策】
- 厳格な品質管理と製造委託先のモニタリング
- ライセンシーとの連携強化
- レピュテーション考慮によるライセンシー選定
5.偶発的リスク(地震、火災等)について
当社グループの主要収益源である国内テーマパークは、災害リスク、事故・安全問題による来場者減少やブランド毀損の懸念があり、国内外の拠点も自然災害や疫病などでサプライチェーンや業績に影響を受ける可能性があります。
【主な対応策】
- 災害・異常気象への柔軟な運営体制
- 安全・衛生管理体制の強化、 第三者機関による定期安全監査
- ECやデジタル体験など多様な収益源で事業の回復力を強化
6.固定資産の減損についてのリスク
当社グループは、固定資産を保有しており、減損が生じた場合、財務や業績に影響を及ぼす可能性があります。
【主な対応策】
- 正味売却価値・経済的使用価値をモニタリングし、有形固定資産取得時には投資採算を精緻に検証
- 定期的な減損リスクチェックと監査法人との連携体制構築
7.情報セキュリティ・技術インフラについてのリスク
当社グループは、情報管理とセキュリティ対策を徹底していますが、サイバー攻撃やシステム障害による情報流出や損害が発生した場合、法的責任やブランド毀損、業績への影響が生じる可能性があります。
【主な対応策】
- 個人情報・顧客情報の保護と従業員教育の徹底
- 情報セキュリティ体制の強化とインシデント対応力の向上
- 定期的なバックアップと復旧訓練の実施
- クラウド型システムへの移行による障害対策
8.法務知財リスク
当社グループの重要な知的財産権は、保護期間の経過や侵害リスクに晒されており、模倣品や訴訟による損失、レピュテーション毀損、コスト増などが業績に影響を与える可能性があります。また、法令違反や係争も事業や財務に悪影響を及ぼす可能性があります。
【主な対応策】
- 知的財産の保護体制を強化し、第三者による模倣・侵害行為へ対策を強化
- 海外法令対応を含むコンプライアンスを強化
- AI活用など積極的な侵害品対策への投資と従業員研修を実施
9.内部統制についてのリスク
当社グループは、財務報告の信頼性を確保するため内部統制システムを整備していますが、将来的な欠陥により財務報告の信頼性やレピュテーションに影響を及ぼす可能性があります。
【主な対応策】
- 内部統制システムの柔軟性と持続可能性を確保
- 取引先へのアンケート、対話、CSR監査、社内研修を実施
- 従業員・取引先向けの相談窓口を設置し、是正・救済対応